一駅分の言葉が、ずっと頭に残っています

先日、友人のライブを観に行きました。

素晴らしい演奏で、帰り道も余韻に浸っていたのですが、そのライブに出演していたドラマーの方と、たまたま一駅だけ同じ電車になりました。プロのドラマーとして50年以上活躍されている方です。

お話しするのは初めてでした。でも、気さくで穏やかな人柄で、なんだか神様とお話ししているような気持ちになりました。

「楽器は何かやってるの?」と聞かれたので、鍵盤をいくつかのバンドでやっていること、アマチュアであること、クラシック歴が長いせいで間違えることを必要以上に怖がってしまうこと、つい綺麗に弾こうとしてしまうこと——そんなことを話しました。

すると、こんな言葉が返ってきました。

「プロもアマチュアも関係ないよ。やることは同じだよ。自分がどうしたいかを"考えて"、それを音にするための練習をして、実際に音に出すこと。曲へのリスペクトも含めて考える。それが個性になるから。間違えたって関係ない。守るべきところは守って、あとは考えて音を出すこと。大事だから。」

— プロドラマー(活動歴50年以上)より

一駅分しか一緒にいられなかったのに、すごく大事なことを教えていただいた気がして、ライブの余韻より長く頭に残っています。

「自分がどうしたいか」を考えること

「自分がどうしたいかを考える」。

これって、言葉にすると簡単そうですが、実はなかなかできていないことだと思いました。特に私のようにクラシック出身だと、楽譜に書かれていることを正確に再現することが長年の習慣になっています。「正解を出す」練習をずっとしてきた。だから「自分がどうしたいか」を考える前に、「どうすれば間違えないか」を考えてしまう。

でも、プロの方が「やることは同じ」とおっしゃった。それが妙に嬉しかったんです。アマチュアだからといって、目指すことや向き合い方に、差をつけなくていいんだと。

もっとお話を聞きたかったな、と帰り道に思いました。また会えたらいいな、と思っています。

🎹

kikka — Atelier Note

国立音楽大学卒。楽譜制作・アレンジャー。クラシックピアノ出身、現在は複数のバンドで鍵盤を担当しながら、耳コピと楽譜制作を仕事にしています。

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